平成21年度 春期 応用情報技術者試験 問1−20 問題編




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応用情報

(応用情報技術者試験)

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問1 通信回線を使用したデータ転送システムにM/M/1の待ち行列モデルを適応すると、平均回線待ち時間、平均伝送時間、回線利用率の関係は、次の式で表すことができる。

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回線利用率が0%から徐々に上がっていく場合、平均回線待ち時間が平均伝送待ち時間よりも最初に長くなるのは、回線利用率が何%を超えたときか。
40
50
60
70

問2 (1+α)nの計算を、1+n×αで近似計算ができる条件として、適切なものはどれか。
|α|が1に比べて非常に小さい。
|α|がnに比べて非常に小さい。
|α÷n|が1より大きい。
|n×α|が1より大きい。

問3 次に示す有限オートマトンが受理する入力列はどれか。ここで、S1は初期状態を、S3は受理状態を表している。

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1011
1100
1101
1110

問4 長さnの文字列C12…Cnの中に、部分文字列は全部で幾つあるかを表す式はどれか。ここで、空文字列(長さ0の文字列)とC12…Cn自身も部分文字列とみなす。例えば、長さ3の文字列C123の中に、部分文字列はC1,C2,C3,C12,C23,C123及び空文字列の7個がある。
n−1
n(n+1)/2+1
n(n−1)+1
n!+1

問5 次の数式は、ある細菌の第n世代の個数f(x)が1世代後にどのように変化するかを表現したものである。この漸化式の解釈として、1世代後の細菌の数が、第n世代と比較してどのようになるかを説明しているものはどれか。

f(n+1)+0.2×f(n)=2×f(n)
1世代後の個数は、第n世代の個数の1.8倍に増える。
1世代後の個数は、第n世代の個数の2.2倍に増える。
1世代後の個数は、第n世代の個数の2倍になり、更に増殖後の20%が増える。
1世代後の個数は、第n世代の個数の2倍になるが、増殖後の20%が死ぬ。

問6 自然数をキーとするデータを、ハッシュ表を用いて管理する。キーxのハッシュ関数h(x)を

h(x)=x mod n



とすると、キーaとbが衝突する条件はどれか。ここで、nはハッシュ表の大きさであり、x mod nはxをnで割った余りを表す。
a+bがnの倍数
a−bがnの倍数
nがa+bの倍数
nがa−bの倍数

問7 文字列を引数とする関数len,first,butfirstを用いて、関数compを再帰的に定義した。comp("11","101")を呼び出したとき、返されるものはどれか。

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−1
エラー

問8 相異なるn個のデータが昇順に整列された表がある。この表をm個のデータごとのブロックに分割し、各ブロックの最後尾のデータだけを線形探索することによって、目的のデータの存在するブロックを探し出す。次に、当該ブロック内を線形探索して目的のデータを探し出す。このときの平均比較回数を表す式はどれか。ここで、mは十分おおきく、nはmの倍数とし、目的のデータは必ず表の中に存在するものとする。
m+n/m
m/2+n/2m
n/m
n/2m

問9 複数のデータに対して、1個の命令で同一の操作を同時並列に行う方式で、マルチメディアデータなどを扱うCPUに採用されているものはどれか。
MIMD
MISD
SIMD
SISD

問10 外部割込みの要因となるものはどれか。
仮想記憶管理における存在しないページにアクセスしたときのページフォールト
システム管理命令を一般ユーザモードで実行したときの特権命令違反
ハードウェア異常などによるマシンチェック
浮動小数点演算命令でのオーバフローなどの演算例外

問11 メモリインタリーブの説明はどれか。
CPUと磁気ディスク装置との間に半導体メモリによるデータバッファを設けて、磁気ディスクアクセスの高速化を図る。
主記憶のデータの一部をキャッシュメモリにコピーすることによって、CPUと主記憶とのアクセス速度のギャップを埋め、メモリアクセスの高速化を図る。
主記憶へのアクセスを高速化するため、アクセス要求、データの読み書き及び後処理が終わってから、次のメモリアクセスの処理に移る。
主記憶を複数の独立したグループに分けて、各グループに交互にアクセスすることによって、主記憶へのアクセスの高速化を図る。

問12 メモリの誤り制御の方式で、2ビットの誤り検出機能と、1ビットの誤り訂正機能をもたせるのに用いられるものはどれか。
奇数パリティ
水平パリティ
チェックサム
ハミング符号

問13 CPUと主記憶の間に置かれるキャッシュメモリにおいて、主記憶のあるブロックを、キャッシュメモリの複数の特定のブロックに対応付ける方式はどれか。
セットアソシアティブ方式
ダイレクトマッピング方式
フルアソシアティブ方式
ライトスルー方式

問14 クライアントサーバシステムのクライアントにおいて、遠隔サーバ内の手続をクライアントにある手続と同様の方法で呼び出すことを可能とした機能はどれか。
ACID
NFS
RPC
TCP/IP

問15 物理的に複数のサーバを用意したときと比較した場合、仮想化によって1台のサーバに統合したときの特徴はどれか。ここで、物理的な資源とは、CPU,主記憶、磁気ディスクなどのコンピュータを構成する装置を指す。
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問16 3台の装置X〜Zを接続したシステムA、Bの稼働率について、適切なものはどれか。ここで、3台の装置の稼働率は、いずれも0より大きく1より小さいものとする。

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各装置の稼働率の値によって、AとBの稼働率のどちらかが高いかは変化する。
常にAとBの稼働率は等しい
常にAの稼働率が高い
常にBの稼働率が高い。

問17 CPUと磁気ディスク装置で構成されるシステムで、表に示すジョブA、Bを実行する。この二つのジョブが実行を終了するまでのCPUの使用率と磁気ディスク装置の使用率との組合せのうち、適切なものはどれか。ここで、ジョブA、Bはシステムの動作開始時点ではいずれも実行可能状態にあり、A、Bの順で実行される。CPU及び磁気ディスク装置は、ともに一つの要求だけを発生順に処理する。ジョブA、Bとも、CPUの処理を終了した後、磁気ディスク装置の処理を実行する。

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問18 プログラムの実行時に利用される記憶領域にスタック領域とヒープ領域がある。それらの領域に関する記述のうち、適切なものはどれか。
サブルーチンからの戻り番地の退避にはスタック領域が、割当てと解放の順序に関係のないデータにはヒープ領域が使用される。
スタック領域には未使用領域が存在するが、ヒープ領域には未使用領域は存在しない。
ヒープ領域はスタック領域の予備領域であり、スタック領域がいっぱいになった場合にヒープ領域が動的に使用される。
ヒープ領域も構造的にはスタックと同じプッシュとポップの操作によって、データの格納と取出しを行う。

問19 主記憶への1回のアクセスが200ナノ秒で、ページフォールトが発生すると1回当たり100ミリ秒のオーバヘッドを伴うコンピュータがある。ページフォールトが主記憶アクセスの50万回中に1回発生する場合、ページフォールトは1秒当たり最大何回発生するか。ここで、ページフォールトのオーバヘッド以外の要因は考慮しないものとする。

問20 データ構造のキューを実現する方法において、片方向リンクに比べた場合の双方向リンクの特徴として、適切なものはどれか。
片方向リンクよりオーバヘッドが小さい。
追加は、最後尾だけに対して行える。
途中への挿入・取出しが容易に行える。
取出しは、先頭だけに対して行える。