平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 問1−20 問題編




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応用情報

(応用情報技術者試験)

過去問のページです。

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問1 後置表記法(逆ポーランド表記法)では、例えば、式Y=(A−B)×CをYAB−C×=と表現する。次の式を後置表記法で表現したものはどれか。

Y=(A+B)×(C−(D÷E))

YAB+C−DE÷×=
YAB+CDE÷−×=
YAB+EDC÷−×=
YBA+CD−E÷×=

問2 a,b,c,dの4文字からなるメッセージを符号化してビット列にする方法としてア〜エの4通りを考えた。この表はa,b,c,dの各文字1文字を符号化するときのビット列を表している。メッセージ中でのa,b,c,dの出現頻度は、それぞれ50%、30%、10%、10%であることが分かっている。符号化されたビット列から元のメッセージが一意に復号可能であって、ビット列の長さが最も短くなるものはどれか。
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問3 PCM伝送方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのディジタルデータに変換し、圧縮処理しないで転送したところ、転送速度は64,000ビット/秒であった。このときサンプリング間隔は何マイクロ秒か。
15.6
46.8
125
128

問4 ロボットなどの制御システムを構成するアクチュエータの機能として、適切なものはどれか。
動きを測定する。
動きを制御するための計算・判断を行う。
機械・機構を物理的に動かす。
制御システムを駆動するエネルギーを供給する。

問5 先頭ポインタと末尾ポインタをもち、多くのデータがポインタでつながった単方向の線形リストの処理のうち、先頭ポインタ、末尾ポインタ又は各データのポインタをたどる回数が最も多いものはどれか。ここで、単方向のリストは先頭ポインタからつながっているものとし、追加データはポインタをたどらなくても参照できるものとする。
先頭にデータを追加する処理
先頭のデータを削除する処理
末尾にデータを追加する処理
末尾のデータを削除する処理

問6 探索表の構成法を例とともにa〜cに示す。探索の平均計算量が最も小さい探索手法の組合せはどれか。ここで、探索表のコードの空欄は表の空きを示す。

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問7 正の整数Mに対して、次の二つの流れ図に示すアルゴリズムを実行したとき、結果xの値が等しくなるようにしたい。aに入れる条件として、適切なものはどれか。

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n<M
n>M−1
n>M
n>M+1

問8 再入可能(リエントラント)プログラムに関する記述のうち、適切なものはどれか。
再入可能プログラムは、逐次再使用可能プログラムから呼び出すことはできない。
再入可能プログラムは、呼出し元ごとに確保された記憶領域に局所変数が割り当てられる。
実行途中で待ち状態が発生するプログラムは、再入可能プログラムではない。
逐次再使用可能なプログラムは、再入可能プログラムでもある。

問9 動作クロック周波数が700MHzのCPUで、命令の実行に必要なクロック数及びその命令の出現率が表に示す値である場合、このCPUの性能は約何MIPSか。

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10
50
70
100

問10 スーパスカラの説明はどれか。
処理すべきベクトルの長さがベクトルレジスタより長い場合、ベクトルレジスタ長の組に分割して処理を繰り返す方式である。
パイプラインを更に細分化することによって、高速化を図る方式である。
複数のパイプラインを用い、同時に複数の命令を実行可能にすることによって、高速化を図る方式である。
命令語を長く取り、一つの命令で複数の機能ユニットを同時に制御することによって、高速化を図る方法である。

問11 容量がaMバイトでアクセス時間がxナノ秒のキャッシュメモリと、容量がbMバイトでアクセス時間がyナノ秒の主記憶をもつシステムにおいて、CPUからみた、主記憶とキャッシュメモリとを合わせた平均アクセス時間を表す式はどれか。ここで、読み込みたいデータがキャッシュメモリに存在しない確率をrとし、キャッシュメモリ管理に関するオーバヘッドは無視できるものとする。
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問12 DMAコントローラの説明として適切なものはどれか。
MPUでは時間がかかる積和演算を、高速に行う。
仮想メモリ機能、メモリ保護機能などのメモリ管理機能を提供する。
動作クロックに合わせてカウントするカウントレジスタをもち、それによって時間の経過を保持する。
メモリと入出力装置との間、又はメモリとメモリとの間でのデータ交換を、MPUを介さずに行う。

問13 マイクロホンから入力された音声信号をメモリに記憶する機能と、メモリに記憶された音声データをスピーカから出力する機能とをもつディジタル録音・再生システムに関する記述のうち、適切なものはどれか。
A/D変換器の出力及びD/A変換器の入力を、メモリのデータ線に接続する。
音質はサンプリング周波数で決まり、量子化ビット数は関係しない。
録音時にはD/A変換、再生時にはA/D変換を行う。
録音と再生とを同時に行わないならば、1個のA/D変換器だけで録音も再生もできる。

問14 商品検索と発注入力を行うWebシステムについて、時間帯別のトランザクション数を表1に、TPS(Transaction Per Second)と必要なCPU数の関係を表2に示す。このWebシステムに必要なCPU数は最低幾つか。ここで、OSのオーバヘッドなどの処理については無視でき、トランザクションはそれぞれの時間帯の中で均等に発生するものとする。

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問15 システムの経済性を評価する場合、TCOの評価項目から除外されるものはどれか。
システム管理やセキュリティ管理などの管理コスト
システムに入力された売上データを分析する販売管理コスト
ハードウェアやソフトウェアなどの導入コスト
ヘルプデスクや利用者教育などのサポートコスト

問16 システムの信頼性向上技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。
故障が発生したときに、あらかじめ指定された安全な状態にシステムを保つことをフェールソフトという。
故障が発生したときに、あらかじめ指定されている縮小した範囲のサービスを提供することをフォールトマスキングという。
故障が発生したときに、その影響が誤りとなって外部にでないように訂正することをフェールセーフという。
故障が発生したときに対処するのではなく、品質管理などを通じてシステム構成要素の信頼性を高めることをフォールトアボイダンスという。

問17 3台の装置X〜Zを接続したシステムA,Bの稼動率について、適切なものはどれか。ここで、3台の装置の稼働率は、いずれも0より大きく1より小さいものとする。

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各装置の稼働率の値によって、AとBの稼働率のどちらが高いかは変化する。
常にAとBの稼働率は等しい。
常にAの稼働率が高い。
常にBの稼働率が高い。

問18 五つのタスクA〜Eの優先度と、各タスクを単独で実行した場合のCPUと入出力装置(I/O)の動作順序と処理時間は、表のとおりである。優先度“高”のタスクAとB〜Eのどのタスクを組み合わせれば、組み合わせたタスクが同時に実行を開始してから、両方のタスクの実行が終了するまでの間のCPUの遊休時間をゼロにできるか。ここで、I/Oは競合せず、OSのオーバヘッドは無視できるものとする。また、表の( )内の数字は処理時間を表すものとする。
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問19 ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて、ページサイズを半分にしたときに予想されるものはどれか。ここで、このシステムは主記憶が不足しがちで、多重度やスループットなどはシステム性能の限界で運用しているものとする。
ページサイズが小さくなるので、領域管理などのオーバヘッドが減少する。
ページ内に余裕がなくなるので、ページ置換えによってシステム性能が低下する。
ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。
ページフォールトの回数が増加するので、システム性能が低下する。

問20 UNIXのデーモンに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
OSがアプリケーション間の連携機能として提供するサービスであり、これを使うと表計算ソフトで作成したグラフをワープロソフトの文書に取り込むことが可能になる。
OSがアプリケーションに対して呼出し方式で提供するシステムサービスであり、呼出し方式が同じであれば、アプリケーションはOSの差を意識しなくてもよい。
OSと同時又は必要に応じて起動され、バックグラウンドで常に動作しており、プリントキューからの印刷を管理したり、通信などの機能を提供する。
OSと利用者のインタフェースを提供するプログラムであり、利用者がログインすると指定されたものが起動される。