平成24年度 春期 ITパスポート試験 問81−100 解答編




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ITパスポート

(エントリ試験)

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問81 A社は業務でしようしているサーバのデータをサーバのハードウェア障害に備えてバックアップをしたいと考えている。次のバックアップ要件を満たす計画のうち、A社のバックアップ計画として適切なものはどれか。

[バックアップ要件]
・サーバ障害時には障害が発生した前日の業務終了後の状態に復旧したい。
・業務で日々更新するデータは全体に比べてごく少量だが、保有しているデータ量が多く、フルバックアップには時間が掛かるので、月曜日〜土曜日にはフルバックアップを取ることができない。
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解答
解説 まず、代表的な3つのバックアップを以下にまとめます。

フルバックアップとは、現在記録されているデータを完全にバックアップする手法で、比較的時間がかかります。
差分バックアップとは、定期的にフルバックアップされていることを仮定して、フルバックアップからの差分だけをバックアップします。
増分バックアップとは、前回のフル/増分バックアップからの増えた分だけをバックアップします。

バックアップには、依存関係やロックなどが生じにくい時間帯や業務時間をスケジューリングするとよいといえます。

前日の業務終了状態まで復旧させたいので、選択肢ア、イの方法では不可能です。
月曜日〜土曜日までは時間の都合上差分バックアップを利用します。さらに、HDDと同時に障害をうけることを防ぐために、別の場所に保存します。

問82 光ファイバを使った家庭向けの通信サービスを示す用語はどれか。
FTTH
ISDN
TCP/IP
Wi−Fi
解答
解説 それぞれの用語を以下にまとめます。

FTTH(Fiber To The Home):光ファイバケーブルを住宅まで敷設し、電話やISDN、データ通信などの各種通信サービスを提供するものです。
ISDN(Integrated Services Digital Network, サービス総合ディジタル網):加入者線までを全てデジタル化したデジタル回線網をいいます。
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol):インターネットで標準的に利用されるTCPとIPをあわせたプロトコル・スイートです。
Wi−Fi(Wireless Fidelity):無線LAN間の相互接続性などがWi-Fi Allianceによって認証されたことを示すブランド名です。

問83 ファイルaaaは表のとおりにアクセス権が設定されている。ユーザBがファイルaaaをコピーしてファイルbbbを作成できるようにするとき、ファイルaaaへのアクセス権に関する記述のうち、適切なものはどれか。

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アクセス権は変更しない。
“ファイル所有者以外”のアクセス権にR(読込み可)を追加する。
“ファイル所有者以外”のアクセス権にW(書込み可)を追加する。
“ファイル所有者”のアクセス権にW(書込み可)を追加する。
解答
解説 ファイルを読込む(コピーも含む)ためには、読込みの権限が必要です。ファイルに書込みを行うためには、書込みの権限が必要です。今回は、aaaをコピーするので、aaaの読込み権限が必要となります。ファイルaaaの所有者はユーザAなので、ユーザBはファイル所有者以外になります。そのため、ユーザBがファイルaaaをコピーするためには、ファイル所有者以外に読込み可能の権限を付加する必要があるといえます。

問84 スキャナやプリンタの性能の一つである解像度を表す単位はどれか。
bps
dpi
fps
Hz
解答
解説 それぞれの単位を以下にまとめます。

bps(bit per second):1秒間に転送できるビット数を表したもの。ネットワークやデータの移動などを行う際の単位。
dpi(dot per inch):1インチ当たりどの程度のドットを表現できるかを表したもの。プリンタやディスプレイの解像度を表す際の単位。
fps(frames per second):1秒間に表示できる画像を表したもの。アニメーションなどの動画で用いられる単位。
Hz(hertz):1秒間に交流が何回振幅するかを表したもの。CPUやラジオの動作で用いられる単位。

中間A 事務機の機種選定方法に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。

Fさんは、次の選定要件に従って、部内で使用する事務機の機種を選定するための検討資料を作成するよう上司から指示された。

[選定要件]
(1) 類似する4機種(機種A〜D)の中からいずれか1種類を選定する。
(2) 評価項目は、価格、性能、サービスの三つとする。評価項目には、いずれかを重視することによって1〜5の重みを付ける。
(3) 機種ごとに評価項目の評価値を決める。評価値は1〜9のいずれかである。
(4) 評価項目の重みと評価値から総合評価値を計算し、総合評価の最も大きい機種を選定する。

Fさんは、表1の評価表を作って検討することにした。このとき、機種Aの総合評価値は次式で計算する。機種B〜Dについても同様である。

機種Aの総合評価値 = w1×a1+w2×a2+w3×a3


なお、記号の意味は次のとおりである。
w1〜w3:価格、性能、サービスのそれぞれの評価項目の重み
a1〜a3:機種Aの価格、性能、サービスのそれぞれの評価値

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問85 Fさんは、上司から、評価項目の重みは、価格と性能と同じとし、サービスよりも性能を重視して付けるように指示を受けた。Fさんは、この指示を受け、評価項目の重みを相対的に比較するために、次の表2を作成した。この表2の条件を満たす評価項目の思みの付け方として、適切なものはどれか。

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解答
解説 まず、価格と性能が同じ重み付けなので、選択肢アか選択肢ウのどちらかとなります。次に、「価格>サービス」と「性能>サービス」により、サービスは価格と性能よりも小さくなければならないので、選択肢ウの3,3,1が表の条件を満たせるといえます。

問86 上司から評価値を付けるように指示されたFさんは、評価値の決定に先立って、価格、性能、サービスのそれぞれについて、機種A〜Dの2機種ごとに、全ての組合せで優劣を比較した。その結果を次の表3に示す。表の1行は1回の比較を行った結果を示している。表を完成させるために必要な比較回数は何回か。

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18
32
解答
解説 機種は4種類なので、「AとB、AとC、AとD、BとC、BとD、CとD」の6種類となります。より数学的に表現すると42=6通りとなります。価格について6種類なので、性能とサービスについても同種の組合せを調べるため、6×3=18通りが全てのパターンとなります。

問87 Fさんは、価格、性能、サービスのそれぞれについて、機種A〜Dの2機種ごとに、全ての組合せで優劣を比較し、表4の相対比較表を作成した。Fさんは、完成した相対表を基に、評価表の評価値を検討することにした。機種Aさんと他の機種の性能に関する比較結果が表4の相対比較表のようになったとき、表5の評価表案aに入れる評価値が取り得る値の並びとして、適切なものはどれか。

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1,2
3,4,5,6
4,5
7,8,9
解答
解説 条件を以下に整理します。

機種A>機種Bなので、3よりも大きい値(4,5,6・・・)となります。
機種A>機種Cなので、3よりも大きい値(4,5,6・・・)となります。
機種A<機種Bなので、6よりも小さい値(5,4,3・・・)となります。

よって、4と5だけが条件を満たせるといえます。

問88 Fさんは、作成した評価表案の評価値を上司に見直してもらい、最終的に次の表6の評価表を使って検討資料を作成した。このとき、選定要件に従って選定される機種はどれか。

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機種A
機種B
機種C
機種D
解答
解説 それぞれの機種を重み付けして評価値を計算していきます。

機種A:2×7+2×6+1×5=14+12+5=31
機種B:2×7+2×3+1×7=14+6+7=28
機種C:2×5+2×3+1×8=10+6+8=24
機種D:2×5+2×7+1×4=10+14+4=28

よって、機種Aが評価値が最も高くなります。

中間B システムの受入れテストに関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ

企業向け研修サービス会社のA社では、次の研修サービスの概要を要件とした研修申込受付システム(以下、研修システムという)の開発をソフトウェア開発業者に委託した。A社の業務担当Bさんは、研修システムの受入れテストを担当することになった。受入れテストには研修サービスの概要のとおり、表1に示す研修コースをテストデータとして使用する。

[研修サービスの概要]
(1) 研修の申込みは、顧客企業の申込責任者が取りまとめて行う。顧客企業には、会員企業(以下、会員という)と、非会員である一般企業(以下、一般という)がある。
(2) 研修代金は研修コースによって異なり、受講料とは別に、テキスト代を請求するコースとテキスト代を請求しないコースがある。
(3) 開講日の翌月第1営業日に申込責任者ごとに前月の受講料とテキスト代を記載した請求明細書を作成し、研修代金として顧客企業に請求する。
(4) 開講日の3営業日前(開講日を含まない)までに申込みの取消しをせずに、開講日当日に欠席をした申込者は欠席扱いとし、テキスト代は請求せず受講料を請求する。開講日3営業日前までに取り消し申込者は取消扱いとし、受講料及びテキスト代は請求しない。
(5) 受講料には割引制度がある。その適用条件として、次の@〜Bが設定されている。テキスト代については割引の適用はない。受講料の割引処理は、請求明細書の作成時に行われる。
 @ 会員の申込者は、受講料を10%割り引く。
 A 同じ申込者に対して、同一月に開港された複数のコースがある場合、それぞれのコースの受講料を10%割り引く。
 B @とAの両方に該当するときは、それぞれのコースの受講料を20%割り引く。

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問89 Bさんは、割引適用の機能に関するテストデータを準備するために、表2に示す割引適用表を作成して整理することにした。割引適用表を作成して整理することにした。割引適用表のaに入れる適切な記述はどれか。ここで、割引適用表の上の2行は割引適用の条件であり、真のとき“Y”、偽のとき“N”と記述する。同じ列にある二つの条件の真偽の組合せとなった場合の受講料の割引率を同じ列の3行目に記述する。

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解答
解説 このように、上部に条件を記述しその真偽の組み合わせで、下部の実行の可否を行うような表を決定表といいます。表は左から右に向かって調べていき、初めて該当した部分を実行するのが一般的です。今回の場合、会員かつ複数のコースの請求がある場合には、20%引き、どちらかに該当する場合には10%引き、どちらにも該当しない場合には0%引きとなるので、「20、10、10、0」がただしい記述といえます。

問90 次の研修受講状況をテストケースとして、受講料とテキスト代に関する記述として、適切なものはどれか。

[研修受講状況]
(1) 試験花子さんは会員、応用次郎さんは一般に属している。
(2) 試験花子さんは、コースPとコースSを受講した。
(3) 応用次郎さんは、コースQとコースRを受講した。
応用次郎さんのコースQの受講料は7,200円、テキスト代は1800円である。
応用次郎さんのコースRの受講料は18,000円、テキスト代は請求なしである。
試験花子さんのコースPの受講料は8,000円、テキスト代は2,000円である。
試験花子さんのコースSの受講料は15,000円、テキスト代は1,500円である。
解答
解説 まず、花子さんは10%引き、次郎さんは割引なしとなります。つぎに、コースP,Q,Rは同一月に開講されるため、複数受講される場合には10%引きとなります。これを踏まえて、2人の料金を計算します。

花子さんのコースP(受講料10000円、テキスト代2000円)は受講料が10%の割引となり、受講料9000円、テキスト代2000円となります。
花子さんのコースS(受講料15000円、テキスト代1500円)は受講料が10%の割引となり、受講料13500円、テキスト代1500円となります。
次郎さんのコースQ(受講料8000円、テキスト代1000円)は受講料が10%の割引となり、受講料7200円、テキスト代1000円となります。
次郎さんのコースR(受講料20000円、テキスト代なし)は受講料が10%の割引となり、受講料18000円分、テキスト代は請求なしとなります。


問91 Bさんは、請求明細書が正しく作成されるかどうかを確認するために、表3に示すNo.1〜4のテストデータを用意した。このテストデータを使って確認できることとして、次の記述(1)、(2)中のb、cに入れる適切な字句の組合せはどれか。

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(1) No.1とNo.[ b ]のデータを使うと、会員の申込者が同一月に複数受講した場合に、受講料の割引が適用されたことを確認できる。
(2) No.[ c ]のデータを使うと、欠席の場合にテキスト代が請求されないことを確認できる。
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解答
解説 (1)と(2)でそれぞれの考えていきます。

(1)No1を利用して、会員の申込者が同一月の受講を行うためには、No3を利用する必要があります。(申込み/変更日とコースの開講日は無関係であることに注意してください。)
(2)欠席の場合にテキスト代が請求されないことを確認するためには、No2を利用する必要があります。コースRはもともとテキスト代がないので、請求が発生するかどうか判断できません。

問92 Bさんは、申込みの取消しと欠席の場合の請求額についてテストすることにした。次の受入れテストケースについて、申込者に対する請求額として、適切なものはどれか。ここで、A社は、休日以外は営業日となっており、コースは営業日に開講される。9月のカレンダは図1のとおりである。

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[受入れてストケース]
(1) 文京花子さんと東京三郎さんは会員であり、大阪幸子さんは一般である。
(2) 3名とも9月に開講されるコースを1コースずつ受講申込みしている。
(3) 文京花子さんは、コースQを申し込んでいたが、9月12日に取り消した。
(4) 大阪幸子さんは、コースRを申し込んでいたが、9月19日に取り消した。
(5) 東京三郎さんは、コースQを申し込んでいたが、当日欠席した。
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解答
解説 条件を順番に整理していきます。

(1)花子さんは10%引き、三郎さんは10%引き、幸子さんは割引なし
(2)3名とも、複数受講による割引はなし
(3)花子さんは、3営業日前(開講日を含まない)までの取消しではないので、欠席扱いとなります。
(4)幸子さんは、3営業日前(開講日を含まない)までに取り消したので、取消し扱いとなります。
(5)三郎さんは、当日欠席したので、欠席扱いとなります。

よって、花子さんと三郎さんには、コースQの10%引きの受講料7200円が請求され、幸子さんには請求がないといえます。

中間C 提案依頼書(以下、RFPという)の作成に関する次の記述を読んで、四つの問に答えよ。

商事会社のP社は、事務所が複数のビルに点在している。そこで、業務効率の向上として、事務所を1か所に統合することになった。このため事務所統合プロジェクトが発足し、総務課のAさんがプロジェクトリーダになった。入社2年目のBさんは、Aさんの指導の下で、複数ある会議室の予約に用いる会議室予約システム(以下、予約システムという)の導入責任者になった。Bさんは、会議室の予約に関する要件をまとめた。

[会議室の予約に関する要件]
(1) P社には、営業部、総務部、経理部、情報システム部など、複数の部署があり、これまで部署ごとに会議室を設けていた。統合後は会議室を複数の部署で共有して使用する。
(2) 会議室には、一般用会議室と来賓用会議室がある。
(3) 一般用会議室は、全従業員が予約できる。
(4) 来賓用会議室は、従業員の役職で予約の可否を判定する。判定基準は、現在決まっていない。

事務所統合プロジェクトでは、予約システムのRFPを作成することになった。BさんはAさんからこのRFPの作成を指示され、作成者、掲載事項、提出先などについて説明を受けた。


問93 予約システムのRFPの説明として、適切なものはどれか。
P社にとって最適な予約システムの提案を受けるために、予約業務に必要な要件を、正確に伝えるために作成する文書
P社にとって最適な予約の業務フローの提案を受けるために、予約業務に必要な最小限の要件を記述する文書
予約システムに必要な部屋の予約業務だけではなく、来客者登録など依頼していないシステムの提案も引き出すために使用する文書
予約システムの提案書の内容が、予約業務に必要な要件を満たしているか確認するために、審査を依頼する文書
解答
解説 RFP(Request For Proposal:提案依頼書)とは、システムの発注や業務委託をする際に、ベンダに提示するもので必要な概要や条件などが記述されています。ベンダ側ではこれをもとに提案書を作成します。

問94 事務所統合プロジェクトのメンバは、次のとおりである。このとき、予約システムのRFPの作成者に関する記述として、最も適切なものはどれか。

[事務所統合プロジェクトのメンバ]
事務所統合のプロジェクトリーダ:Aさん
予約システムの導入責任者:Bさん
プロジェクトメンバ:C,D,Eさん
情報システム部の支援者:Fさん
会議室の施工業者の担当者:Gさん
Bさんが作成し、C,D,E,Fさんは作成を支援する。
C,D,Eさんのいずれかが作成し、Fさんは作成を支援する。
Fさんが作成し、Gさんは作成を支援する。
Gさんが作成する。
解答
解説 RFPは導入責任者であるBさんを中心に作成が行われ、プロジェクトメンバや各部支援者はこれに協力します。あるいはC,D,Eさんが中心に作成を行い、Bさんが承認するというケースも考えられます。いずれにしろBさんがRFPについて責任を負うと考えられます。

問95 予約システムのRFPに記載する内容の説明として、適切でないものはどれか。
一般用会議室は、全従業員が予約できることを記述する。
営業部、総務部、経理部、情報システム部など、複数の部署が、会議室を共有して使用することを記述する。
予約システムの納期や稼動日は記述するが、会議室の内装や什器搬入の日程は記述しない。
来賓用会議室の予約可否の判定基準は決まっていないので、一般用会議室とは基準が異なることは記述しない。
解答
解説 RFPにはベンダが開発内容や期間などを見積もってもらうため、できる限りの情報を提供します。現状で曖昧な部分がある場合も未決定であることを述べた上で内容を記述するべきです。一方で内装や什器搬入などは開発に関係ないため、記述する必要はありません。

問96 Bさんは、予約システムのRFPの提示先として候補になっている複数の会社に対して、保有技術や実績を調べた結果、次の会社が候補として残った。実際にRFPを提示する会社として、適切なものはどれか。

(1) 現在、情報システム部がシステム開発を委託しているX社
(2) 過去に、総務部がシステム開発を委託したことがあるY社
(3) 会議室予約システムの開発経験をもつZ社
X社
Y社
Z社
X,Y,Z社全て
解答
解説 RFPは、様々なベンダに提示し提案をしてもらうため、ある程度絞り込んだら全ての会社に提示するべきといえます。その後それぞれの会社からの提案を比較して依頼先を決定します。

中間D チェック数字に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。

多くの市販の書籍には、書籍を識別するためのISBN(International Standard Book Number)コードが付けられている。ISBNコードは、0〜9の数字を使った13桁の記号で構成され、左側から桁を数える。最も左側の桁を1桁目とする。1桁目から12桁目までは、国記号、出版社記号及び書籍固有の記号などが含まれる。

ISBNコードの13桁目(最も右側の桁)はチェック数字と呼ばれる桁である。ISBNコードのチェック数字は、1桁目から12桁目の数字を使って、次の計算方法によって求める。ここで、図1のように1桁目から12桁目の数字をa1〜a12,チェック数字をXとする。


[チェック数字の計算方法]
(1) a1〜a12について、奇数桁には1、偶数桁には3の重みを付ける。
(2) a1〜a12の各桁に、それぞれの桁に対応した重みを掛けたものの和Sを求める。
S=a1×1+a2×3+a3+・・・+a12×3

(3) Sを10で割った余りRを求める。
(4) 10からRを引いた値をチェック数字Xとする。なお、この値が10になった場合は、チェック数字は0とする。

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問97 ISBNコードの1桁目から12桁目が次の数字の場合、13桁目に付加されるチェック数字Xはどれか。

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解答
解説 問題文の定義に従って、Sを計算します。

S = 9×1 + 7×3 + 8×1 + 4×3 + 0×1 + 0×3 + 0×1 + 0×3 + 8×1 + 6×3 + 0×1 + 1×3
 = 9+21+8+12+8+18+3
 = 79

R=S%10=79%10=9となり、
X=10−R=10−9=1となります。

問98 ISBNコードにチェック数字が含まれることによって得られる効果はどれか。
検査機能が付加されるので、ISBNコードを人が入力する際に、入力ミスが検出しやすくなる。
識別機能が付加されるので、在庫管理システムや書籍検索システムなどにおけるコンピュータ処理の効率が向上する。
整列機能が付加されるので、客が書店で書籍を探す際に、その書籍を展示してある棚が分かりやすくなる。
分類機能が付加されるので、図書館や学校などが行う書籍管理のための図書館分類が明確になる。
解答
解説 チェックディジットは、一定の規則に従ってデータから検査文字を算出し、付加されている検査文字と比較することによって、入力データに誤りがないかどうかをチェックするものです。

問99 表計算ソフトを使ってチェック数字を求めることにした。チェック数字を求めるワークシートを、次の手順で作成するとき、aに入れる適切な式はどれか。

(1) セルB1〜N1に、ISBNコードの桁数を表す数値を入力する。
(2) セルB2〜M2に、ISBNコードの1〜12桁を、各セルに1桁ずつ入力する。
(3) セルB3〜N3に、ISBNコードの各桁に対応した重みを入力する。
(4) セルB4に、式[ a ]を入力し、セルC4〜M4に複写する。
(5) セルB5に、セルB4〜M4の合計を求める式を入力する。
(6) セルB6に、セルB5の値を10で割った余りを求める式を入力する。
(7) セルN2に、チェック数字を求める式を入力する。

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B1*B2
$B1*B$3
B2*B3
$B2*B$3
解答
解説 B4〜M4の合計を求めることが次のステップで行うため、4行目には桁に重み付けをした値が入ることが予想できます。2列目×3列目で求めることができます。ここでは、C4〜M4に複写をするため、絶対参照の$をBを固定してしまうと正しく計算ができません。

セルの絶対参照・相対参照について以下にまとめます。

セルを表示できません

問100 表計算ソフトを使ってチェック数字を求めることにした。チェック数字を求める次のワークシート中のセルN2に入れる適切な式はどれか。このワークシートはセルB2〜M2に数字を入力することで、繰返し使うものとする。

(1) セルB1〜N1に、ISBNコードの桁数を表す数値を入力する。
(2) セルB2〜M2に、ISBNコードの1〜12桁を、各セルに1桁ずつ入力する。
(3) セルB3〜N3に、ISBNコードの各桁に対応した重みを入力する。
(4) セルB5に、ISBNコードに各桁の重みを掛けたものの合計を求める。
(5) セルB6に、剰余関数を使った次の式を入力する。
   剰余(B5,10)
(6)セルN2に、チェック数字を求める式を入力する。

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10−B6
B6−10
10−剰余(B6,10)
剰余(10−B6,10)
解答
解説 B6には、総和を10で割った余り(R)が入っており、N2には、「10からRを引いた値、ただし10の場合は0にする」という処理が入ります。

そこで、10からB6を引くことで求めることができますが、Rが0の場合には10−0で10のままなので不適切です。
つぎに、10 − 剰余(B6,10)では、Rが10の場合には10−0で10のままなので、不適切です。
最後に、剰余(10−B6,10)では、Rが0の場合には10−0=10が0になり、Rが10の場合には10−10=0が0になるので正しいといえます。