事務担当者の業務改善に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。
ワイン販売業のA社は、営業担当者による法人顧客への販売と直営店による個人顧客への販売を行っている。顧客の幅広いニーズに対応し売上げを拡大するために、A社は、新しい販売チャネルとしてインターネットによる販売(以下、Web販売という)を3か月前に開始した。
Web販売の開始以降、営業推進課の事務担当者(以下、事務担当者という)の残業が増えており、業務改善が必要な状況になっている。営業企画課の入社2年目のMさんは、業務改善のための企画書をまとめるように上司から指示を受けた。Mさんは、原因調査のために事務担当者にインタビューを行った。また、このインタビュー後に関係者へ追加インタビューも行った。
〔業務改善の企画書作成に関する上司からの指示〕
(1) 原因調査は、事実を中心に調査し、論理的に整理する。
(2) 改善策は、適切な観点に従って複数案作成する。
(3) 改善策は、“効果の大きさ”、“費用の小ささ”、“実行のしやすさ”の三つの観点から評価し、各観点の評価点に重みを掛けて合計した総和で総合評価する。
評価の重み付けは、効果を重視し次のとおりとする。
効果の大きさ:費用の小ささ:実行のしやすさ=4:2:1
〔事務担当者へのインタビュー結果メモ〕
(1) Web販売に関する顧客のクレームが平均5件/日発生している。顧客のクレーム窓口を担当している事務担当者が、毎日残業してクレームに対応している。Web販売前は、顧客のクレームも事務担当者の残業もなかった。
(2) 顧客のクレームは、注文した商品と違うという誤発注が全件数の80%を占めている。残り20%は、指定日時に商品が届かないという納期遅れや商品破損など多様である。
〔関係者への追加インタビュー結果メモ〕
Web販売では、商品紹介のページで商品ごとに数枚の商品を掲載している。クレームが発生した商品では掲載されている商品の一部が違っていて、注文した商品と違うという誤発注の原因となっていた。営業企画課の商品担当者が写真と説明文を登録し、登録の都度目視でチェックしているが、ワインは商品名が非常に複雑なので、掲載する写真を間違えやすい。
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