平成17年度春期 シスアド 問21−40 解答編
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シスアド
(初級システムアドミニストレータ試験)
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問題
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問21
HTMLのタグの使用法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア
Webページの表題を定義するときは、<LABEL>を用いる。
イ
Webページの本文を記述するときには、<BODY>を用いる。
ウ
Webページの文字の大きさ、太さなどを指定するときには、<BIG>を用いる。
エ
Webページを複数の枠に分けるときは、<FORM>を用いる。
解答
イ
解説
表題にはTITLEタグを使います。文字の大きさにはHタグやFONTSIZEタグを使います。太さには、Bタグを使います。枠を分けるときはFRAMEタグを使います。タグをすべて覚える必要はありませんが、HTMLタグ、HEADタグ、BODYタグくらいは覚えておきましょう。
問22
表計算ソフトにおいて、次のほうをCSV形式で出力した場合の値はどれか。ここで、レコード間の区切り文字は改行コード“
C
R
”を使用し、セル内の計算式は自動的に再計算されて、計算結果が出力されるものとする。また、行3と列Cには入力された計算式が記述されているが、実際の画面には計算結果が表示されるものとする。
ア
2 , 6 , 8
C
R
7 , 4 , 11
C
R
6 , 13 , 24
C
R
イ
2 , 6 , 8
C
R
7 , 4 , 11
C
R
9 , 10 , 19
C
R
ウ
2 , 7 , 6
C
R
6 , 4 , 13
C
R
8 , 11 , 24
C
R
エ
2 , 7 , 9
C
R
6 , 4 , 10
C
R
8 , 11 , 19
C
R
解答
ウ
解説
まず、値を代入して計算した表を作ります
A1
A2
A3
2
7
6
6
4
13
8
11
24
これを行を左から右に追っていくと選択肢ウが答えだと分かります。
問23
“日数(y,m,d)”は、基準日からy年m月d日までの日数を算出する関数である。この関数を用いて、あるプロジェクトの作業日数を表計算ソフトで計算したい。基準日が2000年1月1日で、開始年月日が2000年4月18日、終了年月日が2005年10月25日のとき作業日数を求める計算式として、適切なものはどれか。
ア
日数(2005,10,25)−日数(2000,4,18)−日数(2000,1,1)
イ
日数(2005,10,25)−日数(2000,4,18)−1
ウ
日数(2005,10,25)−日数(2000,4,18)
エ
日数(2005,10,25)−日数(2000,4,18)+1
解答
エ
解説
二つの日数の差は関数+1となります。なぜ+1をするかというと1日の作業をしたときを考えてみてください2000年4月18日から2000年4月18にちまでは1日になるには+1が必要となるからです。
問24
表計算ソフトを使って、発生した間接費用を、各課の売上高に応じてそれぞれに比例分配するとき、次の表のセルC3に入力すべき計算式はどれか。ここで、間接費用はセルB1に、各課の売上高はセルB3〜B7に入力されており、セルC3の計算式はセルC4〜C7に複写されるものとする。
ア
B3/合計(B$3〜B$7)*B$1
イ
B3/合計($B3〜$B7)*$B1
ウ
B$3/合計(B$3〜B$7)*$B1
エ
B$3/合計($B3〜$B7)*B$1
解答
ア
解説
まず、合計値は下に動いてはまずいので、行を固定しておきます。これにより正しく合計が求められます。次に、間接費用ですが、これも下に動いてはまずいので、行を固定します。よって、選択肢アが正解となります。
問25
グループウェアに関する記述として、適切なものはどれか。
ア
アニメーション機能やサウンド機能をもち、表計算ソフトやデータベースソフトの出力を取り込んで、効果的なプレゼンテーションを実現するためのソフトウェアである。
イ
印刷レイアウトを決める書式設定機能、文章の修正や編集機能などをもち、データを入力して文章を作成するためのソフトウェアである。
ウ
電子メールや電子掲示板を介したコミュニケーション、データ共有、スケジュール管理などの機能をもち、共同作業を支援するソフトウェアである。
エ
ワークシート上のセルにデータを入力し、表の作成やデータの集計を行うためのソフトウェアである。
解答
ウ
解説
グループウェアとは、複数の人数がネットワークを通じて共同作業をするためのソフトウェアです。代表例は電子会議室、データ共有、スケジュール管理等があります。なお、選択肢アはプレゼンテーションソフト、選択肢イはワープロ(ワードプロセッサ)ソフト、選択肢エは表計算ソフトです。
問26
ERPソフトウェアパッケージに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
ア
企業のビジネスプロセスの分析が不要なので、比較的容易に導入できる。
イ
導入後のメンテナンスは、システム部門が担当することが望ましい。
ウ
導入に当たっては、ビジネスプロセスの検証・標準化が不可欠である。
エ
日本企業のビジネスプロセスに特化した統合化システムソフトウェアである。
解答
ウ
解説
ERP(Enterprise Resource Planning)は企業の資源を見直して有効活用することです。よって、プロセスの標準化をするのが一般的です。ERPの導入には経営者を含めた慎重な判断と強い意志が必要です。
問27
エンドユーザコンピューティング(EUC)に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
ア
EUCの普及によって、企業内の情報システム部門にはソフトウェア開発のバックログが蓄積するようになる。
イ
EUCは、ソフトウェアパッケージを全く利用せず、エンドユーザがシステムの構築や運用管理を行うことが特徴である。
ウ
EUCを支えるためには、COBOL、C、Javaなどのプログラム言語の教育が重要であり、それは情報システム部門の重要な任務である。
エ
EUCを実現するには、エンドユーザに対してパソコンや市販アプリケーションの教育、さらには、簡単に操作できる開発ツールの選定・教育を行う必要がある。
解答
エ
解説
選択肢ア、イ、ウのようにシステムを開発するのはEUDの分野といえます。
問28
プロトタイピング開発手法の特徴として、適切なものはどれか。
ア
システム開発の初期段階で試作品を作成して、利用者の要求を明確にすることによって、仕様を評価・確定し開発を推進する。
イ
データ処理やシステム操作を手順の流れとしてとらえるのではなく、“もの”及びその関係としてとらえて設計し、開発を推進する。
ウ
部分的な機能の開発から始めて、順次、機能の拡張・改善を繰り返して利用者の要求に対処しながら開発を推進する。
エ
要求定義からテストまでの各作業工程を明確に区切り、上位工程から順次、レビューと検証を行いながら開発を推進する。
解答
ア
解説
プロトタイピングは試作品を作りクライアントと開発部の誤差を少なくするのが特徴的です。選択肢イはオブジェクト指向設計・開発(ラウンドトリップ)。選択肢ウはスパイラルモデル。選択肢エはウォータフォールモデルと考えられます。
問29
得意先からの注文がオンライン端末から入力されると、注文の記録を取り、在庫を引き当て、倉庫に設置してあるプリンタへ出荷指示書を出力するシステムがある。DFDを使ってこのシステムを記述したとき、a〜dに当てはまる語句の組合せとして、適切なものはどれか。
解答
ウ
解説
得意先から注文が来るという時点でウだと分かります。その後、登録済注文を送り、最終的に在庫にデータが送られます。
問30
E−R図に関する記述として、適切なものはどれか。
ア
オブジェクト指向モデルを実現する図である。
イ
時間や行動などに応じて、状態が変化する状況を実現する図である。
ウ
対象世界を実体と関連の二つの概念で表現する図である。
エ
データの流れに着目して、業務を視覚的に分かりやすく表現する図である。
解答
ウ
解説
E-R図は実体とその関係に注目をしたものです。E-RのEはエンティティ(実体)、Rはリレーションシップ(関係)という意味です。選択肢アはUML、選択肢イは状態遷移図、選択肢ウはデータフローダイアグラムのことです。
問31
顧客からの注文を入力し、管理する受注システムがある。注文書に記入漏れなどの不備がなければ、受付順にナンバリング印刷機で連続する注文番号が印刷される。次のような注文データを受注システムに入力するとき、注文データが重複して入力されないようにチェックするために必須となる項目はどれか。
ア
顧客コード
イ
商品コード
ウ
注文番号
エ
注文日
解答
ウ
解説
重複を防ぐということは、同じものを認めないということです。同じ顧客から受注がありますし、同じ商品を扱うことはもちろんあります。また、同じ日に注文があるので、注文番号を重複させないことで、連番を実現します。
問32
GUI画面での入力方式として、選択候補一覧から選択する方式を採用した方が適切な場合はどれか。
ア
項目単位のチェックや修正が必要な場合
イ
入力データの種類が少なく、データの内容が固定している場合
ウ
入力データのとり得る値が多数ある場合
エ
文章のような多量のデータを入力する場合
解答
イ
解説
プルダウンメニュー等で、候補の中から選ぶ場合は、選択肢が限定され内容が固定されているものに使用するべきだと考えられます。あまり選択肢が多いといくら内容が固定されていても、選び出すのに時間がかかる恐れがあります。
問33
アプリケーションが表示するエラーメッセージを設計するときの留意事項として、適切なものはどれか。
ア
エラーへの対処方法は省略し、エラー内容、事実だけを表示すべきである。
イ
システム開発者がエラーの原因を究明するために必要な情報だけを表示すべきである。
ウ
短いほど良いので、略号やエラーコードをそのまま使用して表示すべきである。
エ
利用者が何をすべきかを簡明かつ正確に表示すべきである。
解答
エ
解説
エラーはコンピュータからの重要なサインなので、エラーの内容やどうすればいいかを分かりやすく表示するべきです。
問34
既存のシステムのある機能を修正したところ、今まで正常に動作していた機能を実行するとエラーが発生するようになった。不十分であったと考えられるテストはどれか。
ア
システムに量的な負荷をかけても業務に支障がないことを確認するテスト
イ
システムの機能が退行していないことを確認するテスト
ウ
システムの実稼働前に、エンドユーザが運用して確認するテスト
エ
システム要件に定められている機能が、すべて含まれているかを検証するテスト
解答
イ
解説
デバッグをした結果、別のところがエラーを引き起こすことをチェックするテストをレグレッションテスト(退行テスト)といいます。
問35
システムテストを実施するとき、用意しておくべきテストデータはどれか。
ア
実際に業務で使うデータや、業務上例外として処理されるデータ
イ
モジュール間のインタフェースに関するエラーを検出するデータ
ウ
モジュール間の全分岐を1回以上通るデータ
エ
モジュール間の全命令が1回以上実行されるデータ
解答
ア
解説
システムテストは、実際に業務で使っているデータ等で業務に近い状況を想定して行われるテストです。モジュール内をチェックするホワイトボックステストはもっと下の段階で行われます。
問36
ファンクションポイント法の説明として、適切なものはどれか。
ア
開発するプログラマのステップ数を基に、開発規模を見積もる方法
イ
開発プロジェクトで必要な作業をブレークダウンしながら、各作業の工数を見積もる方法
ウ
外部入出力や内部論理ファイルの数と開発難易度から、システムの開発規模を見積もる方法
エ
過去の類似例を探し、その実績を参考に開発規模を見積もる方法
解答
ウ
解説
ファンクション(関数)ポイント(点数)法は、入出力や関数に難易度をつけそれを点数化することで、開発規模を見積もります。ソースのステップ数などは考慮しません。
問37
システム構築に際して、システム開発を外部に委託することにした。このときに配慮すべき事項として、適切なものはどれか。
ア
受入検査を簡単に済ませるため、信頼できる委託先に発注する。
イ
開発の進捗状況を自社でも把握することで、問題点を早期に発見して対処する。
ウ
業務に精通した委託先に業務仕様の決定も含め一括して任せる。
エ
信頼できる委託先でも、担当者の作業に至るまで詳細な指示をする。
解答
イ
解説
外部委託(アウトソーシング)であってもある程度は自社で把握しておく必要があります。一括して任せたり、詳細な指示をする必要はありませんが、どの程度まで進んだか程度は把握しておく必要があります。
問38
ある部署では、サーバのディスクにあるファイルを業務終了時点でバックアップしている。土曜日と日曜日は一切の業務を行わないので毎週金曜日に全バックアップ(すべてのファイルをバックアップする)をしており、そのほかの平日は差分バックアップ(全バックアップ以降に更新されたすべてのファイルをバックアップする)をしている。水曜日の朝にサーバを起動しようとしたところ、ハードディスクが故障していることが判明した。最新状態へ復旧するために必須な最少のバックアップファイルの組合せはどれか。
ア
火曜日に作成した差分バックアップファイル2
イ
全バックアップファイル
ウ
全バックアップファイルと火曜日に作成した差分バックアップファイル2
エ
全バックアップファイルと月曜日に作成した差分バックアップファイル1と火曜日に作成した差分バックアップファイル2
解答
ウ
解説
まず、毎週金曜日に行っている全バックアップのデータが必要です。そして、火曜日のバックアップデータが月曜日のバックアップデータを内包していることさえわかれば、全バックアップデータと火曜日の差分バックアップがあれば十分だということが分かります。
問39
ディスク障害時に、バックアップテープからデータをリストアした後、バックアップ時以降のジャーナルを反映させて最新の状況にデータベースを回復する方法はどれか。
ア
チェックポイントリスタート
イ
リブート
ウ
ロールバック
エ
ロールフォワード
解答
エ
解説
バックアップデータからバックアップ後のジャーナルを反映させて行う回復法をロールフォワードと言い主に物理的なエラーに対して行われます。逆に現状からバックアップ前のジャーナルを反映させて回復させる方法をロールバックと言い、主に論理的なエラーに対して行われます。
問40
ニューメリックチェックの説明として、適切なのはどれか。
ア
一定の規則に従ってデータから検査文字を算出し、データにその検査文字を付加することによって、入力データをチェックする。
イ
数値として扱う必要のあるデータに、文字などの数値として扱えないものが含まれていないかどうかをチェックする。
ウ
販売数と在庫数と仕入数の関係など、対となる項目の値に矛盾がないかどうかをチェックする。
エ
マスタファイル作成時の入力データ中に、同一キーのレコードが複数個あるかどうかをチェックする
解答
イ
解説
ニューメリックとは数字、数学という意味で、数字かどうかを判定するチェックをニューメリックチェックと言います。