平成16年度 春期 ソフトウェア開発技術者試験 問1−20 問題編




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ソフ開

(ソフトウェア開発技術者試験)

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問1 次の10進小数のうち、8進数に変換したときに有限小数になるものはどれか。
0.3
0.4
0.5
0.8

問2 負の整数を表現する代表的な方法として、次の3種類がある。

a 1の補数による表現
b 2の補数による表現
c 絶対値に符号を付けた表現(左端ビットが0の場合は正、1の場合は負)

4ビットのパターン1101をa〜cの方法で表現したものと解釈したとき、値が小さい順になるように三つの方法を並べたものはどれか。

a、c、b
b、a、c
b、c、a
c、b、a

問3 XとYの否定論理積X NAND Yは、NOT(X AND Y)として定義される。X OR YをNANDだけを使って表した論理式はどれか。
((X NAND Y)NAND X)NAND Y
(X NAND X)NAND(Y NAND Y)
(X NAND Y)NAND(X NAND Y)
X NAND(Y NAND(X NAND Y))

問4 集合Sの部分集合AとBがあるとき、に等しいものはどれか。ここで、はそれぞれのA,BのSに対する補集合、X−Yは集合Xと集合Yの差集合を表す。
)−(A∩B)
(S−A)∪(S−B)
−B
S−(A∩B)

問5 論理式P,Qがいずれも真のとき、論理式Rの真偽にかかわらず真になる式はどれか。ここで、“ ”は否定、“∨”は論理和、“∧”は論理積、“→”は合意(真 → 偽となるときに限り結果が偽となる2項ブール演算)を表す。
画像(問5ans)を表示できません

問6 7ビットのコードと1ビットのパリティビットからなる8ビットのデータで、データ誤りが発生したときの記述として、適切なものはどれか。
1ビットが誤っているときだけ、誤りを復元できる。
誤りを復元することは、不可能である。
誤りを復元できるかどうかは、不明である。
奇数個のビットが誤っているときだけ、誤りを復元できる。

問7 後置表記法(逆ポーランド表記法)では、例えば、式Y=(A−B)×CをYAB−C×=と表現する。次の式を後置表記法で表現したものはどれか。

Y=(A+B)×(C−(D÷E))

YAB+CDE÷−×=
YAB+C−DE÷×=
YAB+EDC÷−×=
YAB+CD−E÷×=

問8 大きさnの問題をT(n)秒で解くプログラムがある。プログラムを用いて104以内で解ける最大の問題の大きさは、103秒以内で解ける最大の問題の大きさの約3.2倍になる。T(n)を表す式はどれか。
100n
5n2
3/2
n

問9 根付き木とは、根と呼ばれる特別な節点から木の枝が分かれるように、幾つかの辺が伸び、その先の節点から更に辺が伸びるということが繰り返されてできた構造である。根付き木の各節点vは、それぞれ3種類のポインタをもつ。

Parent[v]:節点vの親を指すポインタ
FirstChild[v]:節点vの第1子を指すポインタ
NextBrother[v]:節点vの次の兄弟を示すポインタ

画像(問9)を表示できません


ポインタが指す相手がいないときには、NILという記号で表される値がポインタに設定される。節点vも含めて、その兄弟をすべて出力するとき[  ]の部分に入れる手続きはどれか。ここで、節点vは根ではなく、report xは節点xを出力する手続きである。


[  ]
while x ≠ NIL do
  report x
  x ← NextBrother[x]
x ← FirstChidl[v]
x ← FirstChild[Parent[v]]
x ← NextBrother[v]
x ← NextBrother[Parent[v]]

問10 キューとスタックの二つのデータ構造がある。次の手続きを順に実行した場合、変数xに代入されるデータはどれか。ここで、

データyをスタックに挿入することをpush(y),
スタックからデータを取り出すことをpop(),
データyをキューに挿入することをenq(y),
キューからデータを取り出すことをdeq(),
とそれぞれ表す。

push(a)
push(b)
enq(pop())
enq(c)
push(d)
push(deq())
x←pop()

問11 次の手順はシェルソートによる整列を示している。データ列“7, 3, 8, 3, 1, 9, 4, 5, 6”を手順(1)〜(4)に従って整列するとき、手順(3)を何回繰り返して完了するか。ここで、[ ]は小数点以下を切り捨てた結果を表す。


〔手順〕
(1)[データ数÷3] → H
(2)データ列を互いにH要素分だけ離れた要素の集まりからなる部分列とし、それぞれの部分列を、挿入法を用いて整列する。
(3)[H÷3] → Hとする。
(4)Hが0であればデータ列の整列は完了し、0でなければ(2)に戻る。

問12 与えられた1〜8の整数の列をヒープソートによって降順に並び替えるため、列の全体をヒープに構成したところ

1,4,2,5,8,3,6,7


となった。ここで先頭の要素と最後の要素を交換して

7,4,2,5,8,3,6,1


とし、次に下線の部分をヒープに構成する手続きを実行する。このとき、実行直後の列はどうなるか。ここで、ヒープは列の1番目(左端)の要素が根、列のi番目の要素の子が2i番目と2i+1番目の要素とみなした完全2分木上に構成されるものとする。

2,4,3,5,8,7,6,1
4,2,5,8,3,6,7,1
7,4,5,8,3,6,2,1
8,7,6,5,4,3,2,1

問13 自然数をキーとするデータを、ハッシュ表を用いて管理する。キーxのハッシュ関数h(x)を

h(x)=x mod n



とする。ここで、nはハッシュ表の大きさであり、x mod nはxをnで割った余りを表す。キーaであるデータと、キーがbであるデータの間で、衝突が起きる条件はどれか。
a+bがnの倍数
a−bがnの倍数
nがa+bの倍数
nがa−bの倍数

問14 整数x、y(x>y≧0)に対して、次のように定義された関数F(x、y)がある。F(231、15)の値は幾らか。ここで、xmodyはxをyで割った余りである。

画像(問14)を表示できません

問15 正の整数Mに対して次の二つの流れ図に示されるアルゴリズムを実行したとき、結果のxの値が等しくなるようにしたい。aに入れる条件として、正しいものはどれか。

画像(問15)を表示できません
n>M
n>M+1
n>M−1
n<M

問16 コンピュータの命令実行順序として、適切なものはどれか。
オペランド読出し → 命令の解読 → 命令フェッチ → 命令の実行
オペランド読出し → 命令フェッチ → 命令の解読 → 命令の実行
命令の解読 → 命令フェッチ → オペランド読出し → 命令の実行
命令フェッチ → 命令の解読 → オペランド読出し → 命令の実行

問17 内部割込みに分類されるものはどれか。
商用電源の瞬時停電などの電源異常による割込み
ゼロによる除算を実行したことによる割込み
入出力が完了したことによる割込み
メモリパリティエラーが発生したことによる割込み

問18 メモリアクセスの信頼性を高めるための方式で、自動訂正が可能なものはどれか。
CRC
ECC
チェックサム
パリティ

問19 すべての命令が5命令で完了するように設計されたコンピュータがある。パイプライン制御の下で、20命令を実行するには何サイクル必要となるか。ここで、すべての命令は途中で停止することなく実行できるものとする。
20
21
24
25

問20 大量の画像データの高速転送を可能にする専用インタフェースはどれか。
AGP
ATA
ISA
PCI