平成19年度 春期 ソフトウェア開発技術者試験 問21−40 問題編




このページは

ソフ開

(ソフトウェア開発技術者試験)

過去問のページです。

解答と解説も欲しい方は解答ページへ行ってください



問21 DMAの説明として、適切なものはどれか。
CPUが磁気ディスクと主記憶とのデータの受渡しを行う転送方式である。
主記憶の入出力専用アドレス空間に入出力装置のレジスタを割り当てる方式である。
専用の制御回路が入出力装置や主記憶などの間のデータ転送を行う方式である。
複数の命令の実行ステージを部分的にオーバラップさせて同時に処理し、全体としての処理時間を短くする方式である。

問22 スーパコンピュータの特徴として、適切なものはどれか。
処理装置内の演算器で一度に扱えるビット数を非常に大きくして、文字列処理の性能向上を図っている。
大容量の磁気ディスク装置と仮想記憶技術を用いることによって、非常に大きなメモリ空間を実現し、性能向上を図っている。
特定の応用分野に特化したハードウェア回路を個別に用意し、目的に応じて組み合わせることによって、性能向上を図っている。
ベクトル命令を備えたプロセッサを数個〜十数個、又はマイクロプロセッサを数百〜数千個結合することによって、性能向上を図っている。

問23 仮想記憶のページ置換えアルゴリズムの一つであるFIFOの特徴として、適切なものはどれか。
LRUアルゴリズムよりも置き換えるページを決定する処理に時間がかかる。
LRUアルゴリズムよりもページフォールトの回数が少なくなる。
ある種のページ参照列に対して、割当て主記憶量を増やすと、かえってページフォールトの回数が増加する。
ページサイズを小さくすると、ページフォールトの回数が減る。

問24 仮想記憶システムにおいて主記憶の容量が十分でない場合、プログラムの多重度を増加させるとシステムのオーバヘッドが増加し、アプリケーションのプロセッサ使用率が減少する状態を表すものはどれか。
スラッシング
フラグメンテーション
ページング
ボトルネック

問25 三つのタスクA〜Cを同時に実行させた場合の途中のスケジュール状況が次のとおりであるとき、各タスクの優先度の関係を示したものはどれか。ここで、“待ち”は、タスクが実行可能状態にあり、CPUの割当て待ちであることを意味する。また、X>Yは、Xの方がYよりも優先度が高いことを表すものとする。

画像(問25)を表示できません
A>B>C
B>C>A
C>A>B
C>B>A

問26 ジョブとジョブステップの説明のうち、適切なものはどれか。
ジョブはコンピュータで実行されるひとまとまりの処理であり、一つ以上のジョブステップから構成される。更にジョブステップは、CPUの割当てを受ける単位であるタスク又はプロセスから構成される。
ジョブは“実行”、“実行可能”又は“待ち”のいずれかの状態をとり、この状態をジョブステップと呼ぶ。ジョブステップは割込みによって切り替わる。
ジョブはバッチ処理で用いられる概念である。オンライン処理に当てはめると、ジョブはプロセスに、ジョブステップはスレッドに相当する。
ジョブは、リーダ、イニシエータ、ターミネータ、ライタの順に実行される。これらの各処理を、ジョブステップと呼ぶ。

問27 ラウンドロビン方式のタスクスケジューリングの説明として、適切なものはどれか。
一定時間ごとにタイマ割込みを発生させ、実行可能の待ち時間の先頭のタスクにCPU資源を割り当てる。
各タスクの優先度に従ってCPU資源を割り当てる。
処理時間の短いタスクから順にCPU資源を割り当てる。
何らかの割込みが発生したときに、直ちに起動する必要のあるタスクにCPU資源を割り当てる。

問28 UNIXにおいて複数のコマンドでデータを連続的に処理するときに、コマンド間でデータを受け渡す仕組みはどれか。
スレッド
ソケット
デーモン
パイプ

問29 3層クライアントサーバシステムの特徴として、適切なものはどれか。
GUIツールの利用によって比較的簡単にプログラムを作成でき、プロトタイピング開発やエンドユーザコンピューティングに適する。
各層間の相互依存度が比較的少ないので、開発作業を層ごとに並行して行うことができる。
業務処理とデータベース処理の分離ができないので、クライアント側のアプリケーションの拡張の仕方によってはデータベースアクセス要求が増加し、レスポンスが遅くなる。
業務ロジックに変更が生じた場合、すべてのクライアントにインストールされたプログラムを入れ替える必要がある。

問30 垂直機能分散システムの特徴のうち、適切なものはどれか。
クライアントとサーバの関係のように、プロセッサ間に階層又は従属関係が存在する。
システムの効率を向上させるために、同じアプリケーションを実行する幾つかのプロセッサ間で負荷を分散する。
単独でも機能する複数のコンピュータシステムを、ほぼ対等な関係でネットワークに接続し、データを含めて資源を共有する。
負荷を分散させるために、アプリケーションごとに、ネットワーク内のどのプロセッサで実行するかをあらかじめ決めておく。

問31 ファイバチャネルを用いたSAN装置の特徴はどれか。
クライアントに対しては、LANに接続されたファイルサーバとして機能する。
異なる異種のサーバやクライアント間で、データをファイル単位で共有できる。
サーバやLANを介さずに、データのバックアップが可能である。
モバイルPCからも、インターネットを介して任意の場所から接続可能である。

問32 ピアツーピアにおけるデータ探索技術のうち、フラッディングの説明はどれか。
インデックスサーバに、求めるデータのノード情報検索クエリを発行する方式である。
分散配置したインデックスサーバに、求めるデータの位置情報としてハッシュ値とノード情報の組を保持する方式である。
求めるデータのハッシュ値に最も近いハッシュ値をもつノードに、経路制御表に従ってクエリを伝搬させていく方式である。
隣接ノードに対してデータ検索クエリを発行し、求めるデータが存在するノードに行き着くまで、連鎖的に伝搬させていく方式である。

問33 1件のデータについて、読取りに40ミリ秒、CPU処理に30ミリ秒、書込みに50ミリ秒かかるプログラムがある。このプログラムで、n件目の書込みに併せてn+1件目のCPU処理とn+2件目の読取りを並行して行うと、1分当たりの最大データ処理件数は幾つか。ここで、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。
500
666
750
1200

問34 通信回線を使用したデータ転送システムにM/M/1の待ち行列モデルが適用すると、平均回線待ち時間、平均伝送時間、回線利用率の関係は次の式で表すことができる。

画像(問34)を表示できません


回線利用率が0%から徐々に上がっていく場合、平均回転待ち時間が平均伝送時間よりも最初に長くなるのは、回線利用率が何%を超えたときか。
40
50
60
70

問35 東京〜福岡を結ぶネットワークがある。このネットワークの信頼性を向上させるために、東京〜大阪〜福岡を結ぶ破線の迂回回線を追加した。迂回回線追加後の新しいネットワークが図に示す構成であるとき、東京〜福岡の稼働率は幾らか。ここで、回線の稼働率は、東京〜福岡、東京〜大阪、大阪〜福岡のすべてが0.9とする。

画像(問35)を表示できません
0.729
0.810
0.981
0.999

問36 コンピュータシステムの信頼性を高める技術に関する記述として、適切なものはどれか。
フェールセーフは、構成部品の信頼性を高めて、故障が起きないようにする技術である。
フェールソフトは、ソフトウェアに起因するシステムフォールトに対処するための技術である。
フォールトアボイダンスは、構成部品に故障が発生しても運用を継続できるようにする技術である。
フォールトトレランスは、システムを構成する重要部品を多重化して、故障に備える技術である。

問37 XML文章を別の文章構造をもつXML文章やHTML文章などに変換するための仕様はどれか。
CSS
DTD
XLink
XSLT

問38 J2EE(Java 2 Platform,Enterprise Edition)の構成技術の一つはどれか。
EAI
JavaScript
Servlet
UDDI

問39 OSS(Open Source Software)の特徴のうち、適切なものはどれか。ただし、OSSはOSI(Open Source Initiative)によるOSD(The Open Source Definition)の定義に基づくものとする。
OSSはフリーソフトと同様に無償で入手できるが、商用システムの開発への利用は禁止されている。
OSSをパッケージ化したり、自社のソフトウェアを組み合わせたりして、有償で販売することができる。
システム開発で利用できるようにソースコードで入手できるが、利用者がある数以上になるとライセンス料が発生する。
複製と改良は自由にできるが、改良したソフトウェアを再頒布することはできない。

問40 ソフトウェアの再利用技術のうち、リバースエンジニアリングを説明したものはどれか。
既存のプログラムから、そのプログラムの仕様を導き出す技術である。
既存のプログラムから導き出された仕様を修正して、プログラムを開発する技術である。
既存のプログラムを部品化し、それらの部品を利用して、プログラムを開発する技術である。
クラスライブラリにある既存のクラスを再利用しながら、プログラムを開発する技術である。