平成16年度 春期 ソフトウェア開発技術者試験 問41−60 問題編




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(ソフトウェア開発技術者試験)

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問41 再入可能(リエントラント)プログラムの説明として、最も適切なものはどれか。
一度実行した後、ロードし直さずに再び実行を繰り返しても、正しい結果が得られる。
実記憶上のどこのアドレスに配置しても実行することが可能である。
複数のセグメントに分割されており、セグメント単位にロードして実行することが可能である。
複数のタスクで並行して実行しても、正しい結果が得られる。

問42 あるコンピュータを使って、そのコンピュータとは異なる命令形式をもつコンピュータで実行できる目的プログラムを生成するための言語処理プログラムはどれか。
エミュレータ
クロスコンパイラ
最適化コンパイラ
ジェネレータ

問43 次の関数addを考える。メインプログラムを実行した後、メインプログラムの変数X、Yの値はどうなるか。ここで、仮引数Xは値呼出し(call by value)、仮引数Yは参照呼出し(call by reference)であるとする。

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問44 次のメインプログラムを実行した結果はどれか。ここで、staticは静的割当てを、autoは動的割当てを表す。

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x=6、y=6
x=6、y=8
x=8、y=6
x=8、y=8

問45 Javaの特徴に関する説明として、適切なものはどれか。
オブジェクト指向言語であり、スーパクラスを複数指定できる多重継承が使える。
整数や文字などの基本データ型をクラスとして扱うことができる。
ポインタ型があるので、メモリ上のアドレスを直接参照できる。
メモリ管理は自動的に行われ、メモリのガーベジコレクションの機能が働く。

問46 DTD(Document Type Definition)の用途の説明として、適切なものはどれか。
構文解析を行う。
構文規則を満たしているかどうかを調べる。
妥当なXML文章であるかどうかを判定する。
データの内容のデータ型に対する制約を記述する。

問47 J2EE(Java 2 Platform, Enterprise Edition)の構成要素の一つはどれか。
CGI
HTML
JavaScript
Servlet

問48 Webサービスなどの情報についてのレジストリの仕様であり、利用者が必要とするサービスの一覧を提供しているものはどれか。
SOAP
UDDI
WSCI
WSDL

問49 上流CASEツールが提供する機能はどれか。
DFDの作成支援
テストデータの作成支援
プログラムのコードの自動作成
ライブラリの管理支援

問50 ソフトウェア開発のプロセスモデルの一つであるスパイラルモデルに関する記述として、適切なものはどれか。
基本的に後戻りが許されないので、要求仕様の変更に対応するのに大きな工数を要する。
システムの部分単位に要求定義・設計・プログラミング・テストを繰り返しながら開発するので、未経験分野のシステム開発に有効である。
全体の作業を幾つかのフェーズに分けて管理するので、最初から要求仕様が明白な場合に、最も効率的な方法である。
要求仕様の変更のたびに機能分割と段階的な機能追加を繰り返すので、大規模システム開発に有効である。

問51 システム開発を基本設計、外部設計、内部設計、プログラミング設計の順で進めようとしている。外部設計で決定すべき項目はどれか。
運用テスト計画
画面推移
機能分割・構造化
結合テスト計画

問52 W.ハンフリーによって提唱されたプロセス成熟度モデル(CMM)の説明として、適切なものはどれか。
ソフトウェア開発組織及びオブジェクトのプロセスを評価するためのモデルである。
ソフトウェア開発のプロセスモデルの一種である。
ソフトウェアを中心としたシステム開発及び取引のための共通フレームのことである。
プロジェクトの成熟度に応じてソフトウェア開発の手順を定義したモデルである。

問53 ソフトウェアの要求定義の設計仕様として記述する可能性があるものを、次の三つに分類して考える。それぞれの分類をDFDに記述するかどうかについて、適切に示しているものはどれか。

[分類]
a ソフトウェアが正常に機能しているときの処理(正常処理)
b 例外処理や異常処理
c ある処理の後、どこの箇所へ飛び越すなどといった制御手順
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問54 新システムのモデル化を行う場合の、DFD作成の手順として適切なものはどれか。
現物理モデル → 現論理モデル → 新物理モデル → 新論理モデル
現物理モデル → 現論理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル
現論理モデル → 現物理モデル → 新物理モデル → 新論理モデル
現論理モデル → 現物理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル

問55 システム分析・設計に用いられる状態遷移図の特徴として、適切なものはどれか。
システムで扱う状態遷移の発生順序と、それに対応する機能の処理に要する時間を対比して分析する場合に有効である。
システムの取り得る状態が有限個で、“次の状態は、現在の状態と発生する事象だけで決定される”場合の動作を表すのに有効である。
発生した事象の時間的関係から状態を導く場合に有効である。
モジュールの制御構造と、受渡しパラメタ、受渡しデータを記述する場合に有効である。

問56 事象駆動(イベントドリブン)プログラムの開発に際して行う分析(事象応答分析)の説明として、適切なものはどれか。
外界の事象に応じて、時間の流れとともにシステムが応答するという一連の動作を分析するための方法である。
システムの改善案を検討する場合などに、ある事象について思いつく様々な着想を視覚的なイメージ図にまとめ、参加者がこの図を基に別の視点に立った新しい発想を生み出すことを支援するための方法である。
システムの機能を入力データ及び出力データの画面から分析するための技術であり、四つの要素(データ、情報、機能及び条件)の相互関係を定義する。
システムの対象をモデル化する際に、実体と関連によって、その構造を分析するための方法である。

問57 オブジェクト指向において、クラスをカプセル化する利点はどれか。
インスタンス変数名を変えても、クラスの利用者に影響しない。
クラスのインタフェースを変えても、クラスの利用者に影響しない。
クラス名を変えてもフィールド名とメソッド名を変えなければ、クラスの利用者に影響しない。
メソッド名を変えても、クラスの利用者に影響しない。

問58 オブジェクト指向において、図のような階層クラスを構築する場合、クラス間の関係の説明として、適切なものはどれか。

画像(問58)を表示できません
“バス”、“トラック”などのクラスが“自動車”のデータを引き継ぐことを、インスタンスという。
“バス”、“トラック”などのクラスの共通部分を抽出して、“自動車”のクラスとして定義することを、汎化という。
“バス”、“トラック”などのクラスは、“自動車”のクラスに対して、スーパクラスという。
“バス”、“トラック”などのそれぞれのクラスの違いを“自動車”のクラスとして定義することを、特化という。

問59 エンドユーザへの障害対策窓口としてヘルプデスクを設置した。報告を受けた障害の根本的な原因は不明であるが、応急処置を必要としているとき、ヘルプデスクが受付・記録の後に行う手順として、最も適切なものはどれか。
応急措置 → 原因究明への優先度設定 → 原因究明と問題解決 → 問題の判別
原因究明への優先度設定 → 原因究明と問題解決 → 問題の判別 → 応急措置
原因究明への優先度設定 → 問題の判別 → 応急措置 → 原因究明と問題解決
問題の判別 → 応急措置 → 原因究明への優先度設定 → 原因究明と問題解決

問60 データベースのバックアップ処理には、フルバックアップと方式と差分バックアップ方式がある。差分バックアップ方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
差分バックアップ方式での復旧は、フルバックアップで修復した後に、差分を加えて行う。
差分バックアップ方式では、障害時の回復にも差分だけ処理すればよいので、フルバックアップ方式に比べて復旧時間が短い。
差分バックアップ方式は、フルバックアップ方式と交互に運用することはできない。
差分バックアップ方式は、フルバックアップ方式に比べ、バックアップの処理時間が長い。