平成18年度 秋期 ソフトウェア開発技術者試験 問21−40 問題編




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(ソフトウェア開発技術者試験)

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問21 PDPに採用されている発光方式の説明として、適切なものはどれか。
ガス放電に伴う発光を利用する。
画面の各ドットを薄膜トランジスタで制御し、光の透過率を変化させる。
電圧を加えると発光する有機化合物を用いている。
電子銃から電子ビームを発射し、蛍光体に当てて発光させる。

問22 グリッドコンピューティングを説明したものはどれか。
OSを実行するプロセッサ、アプリケーションを実行するプロセッサというように、それぞれの役割が決定されている複数のプロセッサによって処理を分散する方式である。
PCから大型コンピュータまで、ネットワーク上にある複数のプロセッサに処理を分散する方式である。
カーネルプロセスとユーザプロセスとの区別がなく、複数のプロセッサが基本的に同等なものとして振舞うことができる処理方式である。
プロセッサ上でスレッド(プログラムの実行単位)レベルの並列化を実現し、プロセッサの利用効率を高める方式である。

問23 TSSのタイムクウォンタムを短くした場合、OSとアプリケーションのCPUの使用割合とアプリケーション処理の即時性はどうなるか。
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問24 OSにおけるシェルの役割に関する記述として、適切なものはどれか。
アプリケーションでメニューからコマンドを選択したり、設定画面で項目などを選択したりするといったマウス操作を、キーボードの操作で代行する。
複数の利用者が共有資源を同時にアクセスする場合に、セキュリティ管理や相互排除(排他制御)を効率的に行う。
よく使用するファイルやディレクトリへの参照情報を保持し、利用者が実際のパスを知らなくても利用できるようにする。
利用者が入力したコマンドを解釈し、対応する機能を実行するようにOSに指示する。

問25 五つのジョブA〜Eに対して、ジョブの多重度が1で、処理時間順方式のスケジューリングを適用した場合、ジョブBのターンアラウンドタイムは何秒か。ここで、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。

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10
11

問26 三つの媒体A〜Cに次の条件でファイル領域を割り当てた場合、割り当てた領域の総量が大きい順に媒体を並べたものはどれか。

[条件]
(1) ファイル領域割当てにおける媒体選択アルゴリズムとして、空き領域が最大の媒体を選択する方式を採用する。
(2) 要求させる割当てファイル領域の大きさは、順に90、30、40、40、70、30(Mバイト)であり、割り当てられた領域は、途中で解放されない。
(3) 各媒体は容量が同一であり、割当て要求に対して十分な大きさをもち、初めはすべて空きの状態である。
(4) 空き領域の大きさが等しい場合には、A、B、Cの順に選択する。
A,B,C
A,C,B
B,A,C
C,B,A

問27 タスクが実行状態(RUN)、実行可能状態(READY)、待ち状態(WAIT)の三つの状態で管理されるリアルタイムOSにおいて、三つのタスクA〜Cの状態がプリエンプティブなスケジューリングによって、図に示すとおりに遷移した。各タスクの優先度の関係のうち、適切なものはどれか。ここで、優先度の関係は、“高い>低い”で示す。

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タスクA > タスクB > タスクC
タスクB > タスクA > タスクC
タスクB > タスクC > タスクA
タスクC > タスクB > タスクA

問28 ディレクトリ構造をもったファイルシステムのパス指定に関する記述のうち、適切なものはどれか。
親ディレクトリと子ディレクトリの間では、親から子へ、子から親への両方向の参照が可能である。
カレントディレクトリがルートディレクトリである場合、どのディレクトリやファイルに対しても、相対パスと絶対パス指定は同じ表記になる。
子ディレクトリから親ディレクトリを指定する場合には、カレントディレクトリを基点とした絶対パス指定を用いる。
相対パス指定では、ルートディレクトリから目的のファイルへのパスを指定するので、カレントディレクトリに関係なく同じ表記になる。

問29 クライアントサーバにおいて、各クライアントから直接データベースサーバへ接続するアーキテクチャはどれか。
2層
2層と3層
3層
4層

問30 NASを利用すると達成できるものはどれか。
サーバごとに専用の磁気ディスクを接続しているシステムで、各磁気ディスクに発生している空き領域をシステム全体で有効に利用する。
磁気ディスクに障害が発生しても、自動的に予備の磁気ディスクを起動してパリティ情報からデータを復元し、処理を継続する。
磁気ディスクのファイル領域の断片化によるヘッドの移動量の増大から、読み書きの速度の低下や、故障を誘発しやすくなっているので、断片化を解消する。
データベースをアクセスするのに、修得に時間がかかるSQLを使わず、身近な表計算ソフトを操作する感覚でアクセスする。

問31 多数のクライアントが、LANに接続された1台のプリンタを共同利用するときの印刷要求から印刷完了までの所要時間を、待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。プリンタの運用方法や利用状況に関する記述のうち、M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。
一部のクライアントは、プリンタの空き具合を見ながら印刷要求する。
印刷の緊急性や印刷量の多少に関わらず、先着順に印刷する。
印刷待ちの文章データがプリンタのバッファサイズを越えるときは、一時的に受付を中断する。
一つの印刷要求にかかる時間は、印刷の準備に要する一定時間と、印刷量に比例する時間の合計である。

問32 あるオンラインリアルタイムシステムでは、20件/秒の頻度でトランザクションが発生する。このトランザクションはCPU処理と4回の磁気ディスク入出力処理を経て終了する。磁気ディスク装置の入出力処理時間は40ミリ秒/回であり、CPU処理時間は十分に短いものとする。それぞれの磁気ディスク装置が均等にアクセスされるとしたとき、このトランザクション処理には最低何台の磁気ディスク装置が必要か。

問33 シミュレーションを用いたコンピュータシステムの性能評価に関する記述のうち、適切なものはどれか。
計算精度は発生させたイベント数にほぼ比例して高くなるので、可能な限り計算時間を長くするべきである。
計算精度を保ち、かつ計算時間を過大にしないために、知りたい性能項目に直接関係のないイベントの処理は簡略化してモデル化すべきである。
現在までに判明しているイベントしかモデルに組み込めないので、将来の予測には適用を避けるべきである。
乱数は再現性がなく、精度のばらつきが起こるので、乱数を契機としたイベントの発生は極力避けるべきである。

問34 MTBFが1,500時間、MTTRが500時間であるコンピュータシステムの稼働率を1.25倍に向上させたい。MTTRを何時間にすればよいか。
100
125
250
375

問35 図の回線網における福岡・東京間の回線の稼働率はおよそ幾らか。ここで、隣接するノード間の稼働率は、すべて0.9とする。

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0.81
0.88
0.89
0.98

問36 コンパイラによる最適化において、オブジェクトコードの所要記憶容量が削減できるものはどれか。
関数のインライン展開
定数の畳込み
ループ内不変式の移動
ループのアンローリング

問37 Javaの特徴に関する説明として、適切なものはどれか。
オブジェクト指向言語であり、複数のスーパクラスを指定する多重継承が可能である。
整数や文字などの基本データ型をクラスとして扱うことができる。
ポインタ型があるので、メモリ上のアドレスを直接参照できる。
メモリ管理のためのガーベジコレクションの機能がある。

問38 CASEツールが提供する機能のうち、上流CASEツールに属するものはどれか。
DFDの作成支援
テストデータの作成支援
プログラムのコードの自動生成
ライブラリの管理支援

問39 ソフトウェア開発モデルの説明のうち、適切なものはどれか。
ウォータフォールモデルは、開発を上流から下流に一方向に進めるモデルであり、開発効率を高めるには、各工程内でのレビューやテストによって品質を確保し、前の工程への逆戻りが起こらないようにする。
スパイラルモデルは、ウォータフォールモデルのプロセスを繰り返し、機能を段階的に提供していくモデルで、インクリメンタルプロセスモデルともいう。
成長型プロセスモデルは、一連の開発工程を何回も繰り返しながら開発機能を規模を拡大し、開発コストの増加などのリスクを最小にしつつシステム開発を行うプロセスモデルである。
プロトタイピングモデルは、ドキュメントによる要求仕様の確認の困難さを解消するために、ウォータフォールモデルの工程ごとにプロトタイプを作成し、仕様を確認していくモデルである。

問40 UMLで用いる図のうち、オブジェクト間で送受信するメッセージによる相互作用が表せるものはどれか。
コンポーネント図
シーケンス図
ステートチャート図
ユースケース図